カバー工法について|尾張旭市のセーフティーライフ
2020.06.05 (Fri) 更新
経年や住宅がさらされている環境によって屋根が劣化した際は、適切な方法でメンテナンスをする必要があります。
今回は屋根のメンテナンス方法の一つとして屋根のカバー工法についてお伝えします。
「屋根カバー工法」は屋根リフォーム工事のひとつで、既存屋根の上に新しい屋根材を重ねる施工方法です。
屋根カバー工法が自宅の屋根に適しているかどうかを判断するために、 特徴やメリット・デメリットを把握しておきましょう。
また、屋根の美観を守り、耐久性を維持するために役立つ「葺き替え」についても解説します。
屋根のリフォーム工事を検討中の方は、ぜひチェックしてみてください。
屋根カバー工法は、既存の屋根の上に新しい屋根材を重ねる施工方法です。
耐用年数が短いスレート屋根(カラーベスト屋根・コロニアル屋根)の屋根リフォーム工事に多用されています。
重ねる屋根材は軽いことが条件になるため、瓦屋根以外のスレート屋根・金属屋根・アスファルトシングル屋根が適していますが、金属屋根(ガルバリウム鋼板屋根)を使用するのが主流です。
※スレート瓦屋根
屋根カバー工法を行う前に、メリット・デメリットを把握しておきましょう。
○屋根カバー工法のメリット
1.撤去費用・廃材処分費用がかからず、リフォーム費用を抑えられる
屋根カバー工法は既存屋根材を残したまま施工するため、屋根材の撤去や廃材処分などの費用がかかりません。
その分、屋根材を交換する葺き替えよりも、リフォーム費用を抑えられるメリットが
あります。
2.屋根の断熱性・防音性・防水性が高まる
断熱性のある新しい屋根材を使用することで、屋根の断熱効果を高められます。また、屋根が二重構造になるため、防音性や防水性も高まるメリットがあります。
3.アスベストの飛散リスクが低い
アスベストの入った屋根材を解体・撤去する場合、飛散リスクが高くなります。屋根カバー工法は解体工事を行わないため、飛散リスクが低く、新しい屋根材を被せることでアスベスト対策にもなると考えられます。
ただし、アスベストの問題を先送りすることになるので、リフォーム業者とよく相談しましょう。
4.リフォーム工事期間が短く済む
屋根の大きさによって異なりますが、屋根カバー工法は解体や撤去が必要ないことから、工事期間が短く済む場合があります。
リフォーム期間が短いことは、リフォーム費用を抑えることにもつながります。
○屋根カバー工法のデメリット
1.屋根が重くなる
屋根材が二重になるので、その分重くなる欠点があります。
屋根が重くなるほど住宅への負担が大きくなり、耐震性も低くなります。
なるべく重量を増やさないために、金属屋根材(ガルバリウム鋼板)など軽量の屋根材を使用するのがおすすめです。
2.劣化が激しい場合は向いていない
屋根の下地となる野地板が腐食していたり、既存の屋根材がひどく劣化していたりする場合は、屋根カバー工法が施工できないケースもあります。
屋根リフォーム工事を行う際は、屋根材や下地の状態をしっかりと調査した上で、適切な施工方法を判断できる業者に依頼しましょう。
葺き替えとの違いは?
屋根リフォーム工事には、「葺き替え」という施工方法もあります。
屋根カバー工法とどのような違いがあるのか見てみましょう。
葺き替え工事は既存屋根材を撤去して、新しい屋根材に葺き替える施工方法です。
屋根材を違うものに変えるため住宅のイメージチェンジができる、屋根材のリフォームとともに下地の補修・メンテナンスができるというメリットがあります。
葺き替えが適しているケース
1.下地材が傷んでいる】
下地材が傷んでいる場合は屋根カバー工法の施工が難しいので、葺き替えによる屋根リフォーム工事が適しています。葺き替えを施工する際には、必要に応じてルーフィングの張り替えや野地板の補修・補強を行った上で屋根材を交換します。
屋根材だけでなく下地材のメンテナンスができるので、住宅の耐久性が高められるのがメリットです。
2.一度屋根カバー工法を施工している
一度屋根カバー工法を行った屋根は、再度屋根カバー工法は施工できません。
すでに屋根カバー工法をしている場合は、葺き替え工事を行いましょう。
また、もともと屋根勾配に合っていない屋根材を使用している場合は、適切な屋根材に葺き替えることをおすすめします。屋根材は種類によって必要な屋根勾配が異なり、勾配に適していない屋根材を使用すると雨漏りの原因となります。
屋根に使用している屋根材の種類や施工状態がわからない場合は、リフォーム工事業者へ点検を依頼しましょう。
3.瓦屋根を使っている
重い瓦屋根を使用している場合は、新しく軽い屋根材に葺き替えると耐震性を高められます。
逆に、スレート・アスファルトシングル・金属屋根(ガルバリウム鋼板屋根)などの
軽い屋根材から重さのある瓦屋根に葺き替える場合、建物構造に強度がないと
葺き替えできないので注意しましょう。
※カバー施工後
屋根のメンテナンスを検討されている方、診断をご希望の方はぜひお問い合わせください
投稿担当者
織田 昌徳YOSHINORI ODA
塗装担当の織田です。
もくもくと作業をこなしていくタイプなので一見寡黙に見られがちですが、お客様から話しかけられると、とてもテンションが上がります。
塗装に対するこだわりは、他の誰にも負けません。塗るだけでなく、洗浄・養生からこだわりは始まっています。