外壁塗装後、始めに劣化現象が現れるのは艶です。

艶有り・艶無し塗料とありますが、艶有り塗料を塗ったとしても数年ほどで艶はなくなってしまいます。

これが、一番最初に起こる劣化の兆候で、壁自体の防水機能が低下します。

防水効果が無くなり壁に湿気を帯びる事が増える

ツヤが消えてきて、外壁・屋根に塗ってある塗料の防水機能が少しずつなくなっていき、水をはじく力を失ってきた外壁に、少しずつ水や湿気が溜まり始めます。

また、湿気を帯びた壁が乾く事により、壁事態に歪みなどの不具合が生じてきます。

外壁の歪みが大きくなり、小さなクラック(ひび割れ)が生じる

壁の動きが大きくなったり、回数を重ねることにより、外壁にクラックという小さなひび割れ等が生じてきます。

サイディングであれば、コーキングにも亀裂が発生します。

弾力性のある塗料であれば、クラックは起きにくいですが塗料自体の劣化が進行してきているので、遅かれ早かれクラックは発生するでしょう。

そして、この小さなクラックから漏水が徐々に始まり、どんどん悪化していきます。

ですが、実はクラックが生じていない場合でも、塗膜が薄くなった箇所から漏水は始まります。

コンクリート壁に限らず、外壁には水を吸い込む力がありますので塗膜が薄くなっている箇所やクラックから、どんどん水を吸い込んでしまいます。

外壁クラックやコーキングの亀裂が大きくなる

クラックなどの補修を行わずに放置していると、みるみるうちに傷は大きくなります。

虫歯も治療をしないと治らないように、外壁のクラックなども放置したままでは直りません。

放置を続ければ続けるほど、症状は悪化していきます。

気づいたときにすぐ、外壁塗装後・屋根塗装のリフォームを行っていれば、被害は最小限で済み、直接的な影響もほとんどありません。

内部の防水材料や防水シートにまで水が到達

大きくなったクラックや、シーリングの亀裂補修を行わずにいると、外壁や屋根内部にまで漏水してしまい、中の防水シートまでも達してしまいます。

もちろん、防水材や防水シートは名前の通り水を防ぐ為のものなので、漏水した水を寄せ付けない様になっております。

なので、この段階で放っておいてたとしても、すぐには影響は及ぼさないと思われますが、

防水シートにも寿命があり、常に水が当たっていれば長いはずの寿命も縮んでしまいます。

また、シート自体にほんのわずかな隙間も無いとは言えないので、その隙間から更に内部まで水が侵入する可能性はあります。

建物内部の劣化

水の侵入に気付かなかったり、気付いていても「まだ大丈夫」と思っていては、大きな災害に繋がります。

先ほどもお話した通り、防水シートは永久ではありません。

防水シートを突き破り、更に深くまで水が侵入してしまうと防水シートの裏側にある木やコンクリートなどの、構造物までも劣化が始まります。

また、外壁の大きなクラックからの漏水は、様々な箇所から水が侵入してしまいますので防水シートだけでは防ぎきれません。

そして、結露や蒸気が発生する影響で、防水シートの内側にあるコンクリート・鉄筋・木の劣化がどんどん進みます。

家の土台や基礎部分まで劣化

上の様な症状が出ても、まだ放置していると、今度は家の土台部分・基礎部分にも劣化の影響を与えてしまいます。

家には、木・鉄・コンクリートのどれかが、必ず使用されていますので、確実に劣化します。

もちろん、漏水や湿気などがなくても経年劣化がおきますが、倍以上のスピードで劣化が進んでいきます。

外壁塗装の防水機能低下を放っておくことで、住居不可能なレベルにまで達してしまいます。